第38章

「わかったよお爺さん、行くって約束する。でもこれが最後だからね!」樋口浅子は仕方なく頷くしかなかった。

「わかった、今回の後はもうチャリティーパーティーに行かせないよ、いいかい?明日、入場用の名札を人に頼んで届けさせるから、ちゃんと保管しておくんだよ。もう邪魔しないから、ゆっくり休みなさい」相澤お爺さんはビデオ通話を切ると、にやりと笑った。

チャリティーパーティーがなくても、他のパーティーはある。ただ次は何を理由にすればいいかな?

電話を切った後、樋口浅子はベッドに座ったまま溜息をついた。

相澤おじいさんの言ったことも一理ある。可能性のないことは、何度会っても変わらないのだから。

...

ログインして続きを読む